保育士としての給料を上げるためには?具体的な方法をチェック!

公開日:2022/08/15  最終更新日:2022/08/17

保育士としての給料を上げるためには?

待機児童問題や潜在保育士の多さが取り上げられ、年々需要が高まっている保育士ですが、現場で働く保育士からは「給料が低い」という声も多いです。その理由には、「仕事内容や仕事量が給料に見合っていない」という点が理由として挙げられます。こちらの記事では、保育士として働くなかで給料や年収を上げるための具体的な方法を解説します。

保育士の給料相場

子どもたちの成長を身近に感じることができ、やりがいのある仕事と言われている保育士。保育士としての給与額について解説します。

5年間の保育士の平均給与額の変化

賃金構造基本統計調査による保育士の平均給与額を平成29年度と令和3年度で比較してみます。

【令和3年度】 25万6,500円

【平成29年度】 22万9,900円

賃金構造基本統計調査とは、主要産業に雇用される労働者の賃金の実態をあきらかにする統計調査です。

令和1年度の給与額と5年前の給与額と推移を見ると、少しずつではありますが、保育士の給与は毎年上がり続けています

待機児童問題により、保育士の需要が高まり、潜在保育士の復職を進めるために保育士全体の処遇は優遇されつつあります

現在、保育士の求人は、売り手市場と言われているため、今後も保育士の需要は高く平均給与額は高くなることが予想されます。

保育士の年収に差がついてしまう理由

保育士の給与について解説しましたが、毎月の給与とは別に年間賞与や特別支給手当などで年収に変動があります。保育士の年収も平成29年度と令和3年度を比較してみます。

保育士の平均年収の変化

5年前の平均年収と令和3年度の平均年収の違いは、以下の通りです。

【令和3年度】 382万2,000円

【平成29年度】 342万1,300円

以上の平均年収を見ても、保育士の平均年収は平成29年から、およそ40万円上がっています。これは、処遇改善の見直しや手当ての見直しにより大きく変わったものです。

男女で保育士の給料に違いがある

男性保育士と女性保育士でも平均年収に差があります。

【男性保育士】 408万4,800円

【女性保育士】 373万1,100円

男女でも約30万円の差があります。現在、男性保育士の数は女性保育士に比べて少ないため、高い役職についている男性保育士が平均年収を高くしていることが想定できます。

都道府県によって年収の差がある

保育士の年収や給料は、都道府県によって違いがあります。都道府県や市区町村の施策によって、給料や手当に違いが生まれます。

たとえば、保育士として定着して働いてもらうための補助金や社宅手当などがつく市区町村もあります。

また、待機児童が多い都市部は、とくに保育士の需要が高いため、給与水準が上がる傾向にあります。平均年収が高い都道府県は以下の通りです。

【1位】東京都 448万600円

【2位】愛知県 438万2,000円

【3位】新潟県 437万5,600円

また、平均年収がもっとも低いのは307万4,700円の島根県で、1位の東京都と比較すると140万5,900円の差があり、都道府県によって大きく違いがあることがわかります。

都道府県ごとの平均年収額を算出していますが、都道府県だけでなく、保育園や経営者の制度の取り入れ方によって金額が異なります。

常勤と非常勤の給料の違い

保育士の平均年収は、常勤や非常勤などの働き方によっても違いがあります。

園によって業務の仕方に違いはありますが、常勤保育士はクラス担任を受け持つことが多いです。保育計画、お便りなど配布物の書類作成や、行事の担当など、クラスのメインの先生として業務をおこないます。

非常勤保育士の業務は、遊びや食事の準備、片付けなど保育補助や担任保育士のサポートです。

園の方針によって業務内容は異なり、業務内容から非常勤保育士の給料は少なく感じますが、持ち帰りの仕事や残業が常勤保育士より少なく、自分の時間を作れるメリットがあります。

保育士としての給料を上げるためには?

これまで、保育士の平均給料や平均年収について解説をしてきました。それでは、この先保育士として給料を上げるための4つの方法を解説していきます。

園内でのキャリアアップを目指す

保育園内で役職に昇進することで、大きく給料に違いが出ます。園内でのキャリアアップは園の方針や条件、また人員によって難しい場合があるため、今後のキャリアプランをどうするか考え、園にも確認しておくとよいです。

公立保育士になる

公立の保育園で働く公立保育士は地方公務員の括りになるため、定期的な昇給がありボーナスも高い場合が多いです。

公務員は、給料面で安定感があるため、人気が上がってきています。しかし、その分、公務員試験に合格する必要があり、自治体ごとに年齢制限や条件もありますが、給料アップを目指す上で試験に挑戦する価値は大きいです。

キャリアアップを目指して研修を受ける

これまで勤務している園で昇進を目指す方法もありますが、条件や人員などの関係で役職につくことが難しい場合があります。

その場合は、国の処遇改善制度を利用したキャリアアップも目指すことができます。待機児童問題の改善や保育士不足解消のために、内閣府は平成29年度より新たな処遇改善を設けています。

技能や経験に応じたキャリアアップによる「処遇改善等加算II」という制度ができ、研修を受けることで「副主任保育士」や「専門リーダー」「職務分野別リーダー」といった新たな役職へのキャリアアップが可能となりました。新たな役職の種類と役職につく要件は、以下の通りです。

【副主任保育士】…処遇改善手当て月額4万円

・経験年数概ね7年以上

・職務分野別リーダーを経験

・マネジメントと3つ以上の分野の専門研修を修了

【専門リーダー】…処遇改善手当て月額4万円

・経験年数概ね7年以上

・職務分野別リーダーを経験

・4つ以上の分野の専門研修を修了

【職務分野別リーダー】…処遇改善手当て月額5千円

・経験年数概ね3年以上

・担当する職務分野の研修を修了

・修了した研修分野にまつわる職務分野別リーダーとしての発令

職務分野別リーダーは、「乳児保育リーダー」や「教材管理リーダー」等の各園に応じて設けられています。

また、同じ分野について複数の職員に発令が可能です。キャリアアップについては、キャリアアップ研修を受講する必要があります。

1研修につき、15時間以上の受講が定められているため、働いている園の協力が必要となるので相談してみてください。

また、上記のように月額の処遇改善手当てが定められていますが、保育園の規模や処遇改善の対象者の人数で決まった助成金が国から入ります。必ずしもこの額が支給されるわけではないことを理解しておく必要があります。

転職をする

給料を上げる選択肢として、別の保育園へ転職したり、雇用形態を見直したりする必要があります。

保育施設には認定こども園や小規模保育所など施設によって、給与形態が大きく違います。現在勤めている園でのキャリアアップが難しい場合は、転職による給料アップも可能です。

待機児童問題や潜在保育士の復職向上に向けて保育士の需要は大きく高まっているため、給料や福利厚生などの待遇、キャリアアップ制度を設けているなど、良い条件を提示している園を探すことも給料アップへの近道です。

まとめ

保育士の平均給料や給料を上げるためのポイントについて、解説してきました。

年々、保育士の需要は高まってきているため、国の処遇改善制度や保育施設の待遇も改善されてきています。今後のキャリアプランを考えながら、ご自身に見合った給料アップを目指していってください。

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